【2026年第20回公募】持続化補助金<通常枠>を徹底解説!(第3回:対象経費の罠と加点戦略編)
当事務所のコラムをご覧いただきありがとうございます。行政書士オフィス・プラスワンの久保亮平です。
「小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>」の徹底解説コラム、いよいよ最終回です。
第1回・第2回では制度の概要や最大250万円に引き上がる特例要件をお伝えしました。今回は、実際に事業計画を立てる際に絶対に知っておくべき「経費の厳しいルール(落とし穴)」と、ライバルに差をつけて採択を勝ち取るための「加点措置の戦略」について解説します。
1. 知らないと全額自腹に?「対象経費」の落とし穴
持続化補助金では、事業に使うお金なら何でも認められるわけではありません。対象となる経費は以下の8つの区分に限定されています。
①機械装置等費、②広報費、③ウェブサイト関連費、④展示会等出展費、⑤旅費、⑥新商品開発費、⑦借料、⑧委託・外注費。
この中で、事業者様がよく陥りやすい「落とし穴」を4つ紹介します。
- 【罠1】広報費・ウェブサイト関連費の「上限」と「単独申請不可」 チラシ作成(②広報費)や、ホームページ制作・システム開発(③ウェブサイト関連費)は、それぞれ申請額の上限が「30万円(税込)」に制限されています。さらに、これらの経費「のみ」での申請はできず、必ず機械の購入や展示会出展など、ほかの経費と組み合わせて申請しなければなりません。
- 【罠2】パソコンや車などの「汎用品」は対象外 事業で使うものであっても、目的外使用が容易なパソコン、タブレット、プリンター、Wi-Fiルーター等の汎用品は補助対象外です。また、自動車やキッチンカー、フォークリフト等の車両も原則として対象外となります。
- 【罠3】50万円超の経費は「相見積もり」が必須 発注総額(1件あたり)が50万円(税込)を超える場合、価格の妥当性を証明するために2者以上からの見積もりが必須です。また、中古品を購入する場合は金額に関わらず必ず2者以上からの見積もりが必要となります。
- 【罠4】支払いは「銀行振込」が大原則 経費の支払いは銀行振込が大原則であり、1取引あたり10万円(税抜き)を超える現金支払いは一切認められません。手形や小切手、売掛金との相殺による決済も不可です。
2. 採択率を劇的に引き上げる「加点審査」の仕組み
持続化補助金は予算に限りがあるため、競争試験のように「審査の評価が高い順」に採択されます。そこで重要になるのが、国の政策に協力している企業にボーナス点を与える「加点審査」です。
加点のメニューは大きく【重点政策加点】と【政策加点】の2グループに分かれています。
【超重要:選択のルール】 加点は、【重点政策加点】から1種類、【政策加点】から1種類の、合計最大2種類までしか申請できません。もし「重点政策加点から2つ」などを選んでしまうと、ルール違反となり加点審査そのものが対象外となってしまうため要注意です。
■ 狙い目の加点メニュー
自社に合ったものを戦略的に組み込みましょう。
- 事業環境変化加点(重点政策加点):物価高騰等の影響を受けている事業者が、申請書内にその影響を記載することで加点されます。
- 地方創生型加点(政策加点):地域資源を活用して地域外へ販売する計画や、地域の課題解決につながるサービスを提供する計画に対して加点されます。
- 経営力向上計画加点 / 事業継続力強化計画策定加点(政策加点):国が定めた「経営力向上計画」や「事業継続力強化計画」の認定を事前に受けている企業が対象です。※認定取得には数週間かかるため、早めの準備が必要です。
- 令和6年能登半島地震等に伴う加点(政策加点):対象地域に所在し、直接的な損壊被害や、売上が20%以上減少した間接被害を受けた事業者が対象です(証明書の提出が必要)。
全3回にわたり「小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>」の第20回公募について解説しました。
補助金は「最大250万円」という非常に大きなメリットがある反面、厳格なルールや膨大な書類作成が求められます。ルールを少しでも読み違えると、せっかくの設備投資が全額自腹になってしまうリスクもあります。
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